上村紙株式会社の上村社長に取材!

上村 哲弘(うえむら てつひろ)

上村紙株式会社 代表取締役
生年:1976年

大学時代の経験

上村社長は現在紙製品の卸小売の会社を経営をされていますが、大学時代に何か今につながる経験はされましたか?

大学2年生の時に徳島の紙漉きの工房に行って1ヶ月ほど勉強しました。そこで今に活きる色々な方との出会いがあったのを覚えています。

どんな出会いがあったんですか?

海外の方に多く会うことができました。僕と同じ部屋にエジプト人が紙の勉強に来ていました。エジプトの人も日本の紙に関心があるのだと意外な気持ちになりました。他にも、紙漉きのワークショップには韓国の人やヨーロッパの人も来ていました。

海外の人が日本の和紙に興味を持つのにはどういった理由があるのでしょうか?

日本の和紙は、海外の紙に比べて繊細なんです。洋紙との違いとして、しなやかで強靭、光を通す、長持ちする、歴史があるなどがあげられ、和紙に興味を持ったアーティストの人などがよく使用されるそうです。

アーティストの人が使うんですね。他に大学生の頃にしていたことは何かありますか?

少し変わったアルバイトをしていました。中華料理屋、お寺の駐車料金徴収係、ホテルの植木に水をやったり……社会人になってからはできないような体験ができました。

色々ご経験されたのですね。様々なアルバイトを始めたきっかけはなんだったんですか?

友達に誘われたのが多いですね。面白そうだと思って、次々予定を入れていって、スケジュールがパンパンになることもありました(笑)。

様々なアルバイトをご経験されたのち、すぐにこの会社に就職されたのですか?

一人で抱えすぎない

いいえ。上村紙の前に印刷会社で営業をしていました。

そうだったんですね。その頃はどんなことが大変でしたか?

印刷会社では、納品後にミスが発覚するのは大変なことなんです。あってはならない事です。時には徹夜仕事もしたのですが、そんなパニック状態で確認作業をやるのは危険で……落ち着いた状態でチェックをして次の工程に回すのが大変でしたね。

そこのバランスみたいなのが大変なのですね。

そういった仕事もある程度までは自分一人でやっていましたが、できることが増えて仕事の幅が広がると一人ではできなくなってきたので、周りの人に頼むようになりました。すると、仕事内容によって自分より得手な人に頼む方が良いことに気づきました。結局自分でやれることって限られているので優先順位を決めて、他の人ができることと、自分じゃないとできないことを分ける。そして頼むべきことは丁寧に頼むようにしました。

優先順位をつけてやっていかれたのですね。ほかに優先順位をつける上で意識されたことはありますか?

お客さんに関することは優先順位が高いです。

信用を大切にする

20代で教えてもらったことで、今でも大切にしている価値観はありますか?

父親に教えてもらったことなのですが、RSSKというものです。

RSSK?

会社で大切にしていることなのですが、信用を大切にするための4つの意識です。
R:礼儀正しく接しよう
S:誠意を持って
S:商品を届ける
K:効率よく

信用を大切にするとどんな良いことがあるのでしょうか?

こういうお仕事を続けていると、お客さんとの関係が大事になってきます。継続的なお付き合いというのは信用がつきものです。長く続けていただくのが大事、何度もお付き合いいただくのが大事、継続的なお付き合いは信用を大事にしないと先に繋がっていきません。

なるほど。ありがとうございます。大学生が今のうちにしておいたら良いことがあれば教えてください!

物事は大きく「有用性」と「嗜好性」と、2つのタイプに分けることができます。「有用性」は将来の役に立つようなこと、「嗜好性」は趣味のように今を楽しめるもののことです。みなさんにはどうか「嗜好性」をもっと大事にして欲しいなと思っています。今から10年もしたら仕事の少なからぬ部分がAIにとって変わります。将来のためにやっていたことが役に立たないかもしれません。逆に楽しくやっていたことが将来に繋がる可能性だって十分あるわけです。何が未来に繋がるかなんてわからないんだから、もっと楽しみながら様々な経験を積んだら良いと思います。

継続している会社は「信頼」というものをすごく大切にされていることが伝わりました。ありがとうございました!