株式会社おいかぜの柴田社長に取材!

こんにちは!表現インターン生の日野です!本日は株式会社おいかぜの柴田社長にお話をお聞きしました!

柴田 一哉(しばた かずや)

株式会社おいかぜ 代表取締役
生年:1977年

1、幼少期にみる社長の片鱗

柴田社長、本日はよろしくお願いいたします!

よろしくお願いします。

柴田社長は現在株式会社おいかぜの代表取締役として会社を経営されていますが、幼少期からリーダーとして活躍する人だったのですか?

そんなことないです。僕めちゃくちゃハートが弱かったんです。学校で成績表をもらう時、いつもお腹が痛くなっていました。自分の精神的なプレッシャーで体が悪くなる。自分で意識しないうちに体が周りを気にしていました。

へー!!それはとても意外でした。

その頃から周りを客観視する癖がありました。自分を俯瞰してみることができた。どのポジションに入ればいいのかを考える癖ですね。自分が集団でどのポジションなのかを常に考えていました。

それは経営する上で活きていますか?

そうですね、今もそういう思考ではあります。自ら身につけたつもりはないですが、今の仕事にうまく活きている感じはあります。

生まれ持った素質、ですね!大学生になって変わったことはありますか?

そんな僕も成長とともに変わっていって、大学生くらいの時から自分の役割と性格が一致してきました。

どういう役割ですか?

まとめる、管理、統率、マネジメントのスキルといった役割です。高校時は部活の部長もしていました。自分の性格と役割が一致すると理想と現実のギャップが少なくなってきましたね。

2、「おいかぜ」となる

尊敬する人はいますか?

父親ですね、頭がいい。頭の良さをどこで測るかは色々な考えがあるとは思いますが、思考はパターンだと僕は思っています。そのパターンをどれだけ考えられるかが頭の良さだと思う。そのパターンをどれだけ考えられるかが頭の良さだと思う。父は問題が起こった時にいろんなパターンを考える、そのパターンを考えるのが早いんです。

社長は大学の時は何を学ばれていたんですか?

経済学です。

もともと文系だったのですか?

そうですね、父親がシステム設計だったりプログラミングだったりとバリバリの理系の人で、小さい頃から父親を見ていてこうはなれないなと思っていました。

大学を卒業して初めの頃はどんな仕事をされていたんですか?

SE(システムエンジニア)に文系でもなれることを知って、オープンソースを使った仕事を始めました。

起業したのは何歳の時ですか?

僕が26歳の時です。

起業して変わったことはありますか?

全て自分の責任で動いているのはすごく感じました。あとはプライベートと仕事の境目がなくなりましたね。

責任感が変わったんですね。起業して大変だったことは何かありましたか?

やっぱお金ですね。1年目はお金に本当に困りました。資本金を切り崩していって。もともと技術者だから請求書を書いたことすらありませんでした。

それでも17年間やってこれた秘訣はなんでしょうか?

僕は目の前に来た球をどれだけ打ち返せるか、をずっと考えてきました。チャンスはみんな平等に与えられています。そのチャンスをどう打ち返すか、です。あとはアクセル踏むタイミングが結構重要だったりします。経営者の中にはアクセル踏むタイミングのおかしい人が結構いる。目の前の課題をどう打ち返すか、を17年間考えてきました。

どういったことを大切にされてきたのでしょうか?

社名にあるように、僕自身がおいかぜという存在になれたらいいなと思ってきました。そしてこれからもそういう存在でありたいと思っています。そのために必要なことは風を吹かせる方向です。方向を見定めて、真後ろから風を吹かしてあげる。比喩的ではありますが、ただ単に後ろから後押しをするよりもベクトルをどう見定めるかが大切です。そこさえできれば絶対追い風になれる。

社名の「おいかぜ」はどこからきているのでしょうか?

もともとはドメインを打ちやすいっていうそんな理由でつけました。社名とやりたいことが一致してきたのは後になってからです。言語化できるようになったのは10年後とかの話になります。

社員に対して接する時に意識していることはありますか?

個人の事情はなるべく話してほしいと思っています。暮らすことは働くことだからです。社会との接点を作る暮らしという意味です。結構みんな、個人の事情で申し訳ない、っていうんですけど、突き詰めればみんな個人の事情じゃないですか。個人の事情が集まって理想の形となったものが規則。こういう風に過ごしたい、の理想の形がルール。だから個人の事情は言ってほしいと思っています。

確かにそう考えてみれば!あまり意識したことがありませんでした…
社長が最近読んだ本でいいなと思った本を教えてください!

松岡正剛さんの「擬(もどき)」って本は面白かったです。「この世は寓意である」とその本では書いています。どれが正解なんてない。「らしい」ってよくいうじゃないですか。広島らしい、福岡らしいって。京都はそれがより強いと思っています。すごく京都らしさにこだわっている。ただその「らしさ」の解釈って人それぞれだと思うんです。オーバーツーリズムを見ている若者はそれを京都らしさと捉えるかもしれないけど、年配の方はそうは思わない。逆に年配の方が京都らしさと思っているものを受け入れられない若者がいるのも事実です。

社長は文化についてどう考えていらっしゃるのですか?

文化っていうのは生活の場だと思っています。住みながら京都らしさを感じている感覚があります。また、働くということも文化の一つです。けれども経済は何かを残すものではない。文化としてしか残せないと思うんです。子どもを育てていく、というのも文化の一つ。僕は経済活動の中から文化的な側面を見出したいんです。それがみんなの暮らしを作っていく。文化って寺社仏閣を残すとか、芸術だけじゃなくて、地続きの暮らしから生まれるものもあります。

文化にも色々なものがあるのは意外でした。

僕は、働く人が楽しく暮らせる、という文化を作っていきたいと思っています。経済がダメとか言っているんじゃなくて、経済で残せることが限られている。経済以外で何を残せせるか。僕自身、あまり成し遂げたいことはないです。全てが地続きの中でいきている感覚。延長の中でみんなの暮らしをどう支えていけるか、それがおいかぜという存在なのではないかと思います。

3、「リズム」という価値観

社長の好きな言葉を教えてください。

「リズム」です。整理整頓、整う、きちんとしている状態がすごく好き、整然とか地続きとかですね。感覚としては、僕は別に会社を大きくしたいと思ってやってきたわけではありません。必要に応じてピースをはめていったらこうなった。急激に大きくなったわけではなくて、自分のやっていることはずっと同じです。一定のビートの中にたまに上音を乗せていく。それが展開していく感じがすごく好きです。

自然な変化、ということでしょうか?

そんな感じです。

そういった意味で、習慣にはこだわりがあったりするんですか?

習慣は結構ありますね。朝シャワーを浴びて、白シャツを着るのは毎日の習慣です。あと、ご飯は絶対食べます。これまで一度も朝昼晩でご飯を食べることを抜いたことないです。あとハンカチ忘れたらすごく不安になりますね(笑)

毎日欠かさないってすごすぎる!!社長は習慣に対してどのような考えを持っていますか?

一時的な高いパフォーマンスは実は強くないんです。トータルで見ると、ずっと同じパフォーマンスを続けられることの方が大事です。「習慣を身につける」=「良いパフォーマンスを続けること」と僕は捉えています。いかに安定してパフォーマンスを高い状態に持っていけるか。習慣はうまくいかない時にそこを取り戻す手段。だから、もしその習慣ができないなってなった時は体や心からのアラームかもしれない。僕は、明日の自分を信じていなかったりします。いかにパフォーマンスを一定にするかが大切。

スポーツ選手のルーティンと同じ感じがします。社長が自分の成長を感じる時はどんな時でしょうか?

そうですね、暇な時でしょうか。忙しい時に成長してて、暇な時に成長を感じる気がします。パフォーマンスが上がっている、余裕ができたということでしょうかね。成長は難しいんです。なぜなら成長し続けていることが前提だから。比較するものは昨日の自分、昨日の自分よりできるという感覚ですね。

習慣の大切さを柴田社長から学びました。地続きの中に自然な変化を加えていく、とても自然な考えに感動しました!柴田社長、ありがとうございました!